物が壊れる瞬間 事故を題材とした抽象映像(卒業作品):まったく異なる視点から、Cinema 4Dによって劇的に演出。
2010年11月、90km/h(56mph)で走っていた車が、緩やかな左カーブで制御できなくなり、直径25cm(10”)の木に衝突しました。車は、その前端が木の幹に巻き付いたような状態で全壊しました。また、ドライバーは、骨折と身体内部の損傷を負いました。我々は、これほど詳しくかつ残酷にこのような惨事を見せつけられると、それを忘れられなくなり、ついには破壊への病的な好奇心を抑えられなくなるものです。Christian Lerch氏が自身の卒業作品『Oversights』を通じて目論んだのは、まったく異なる視点から事象を見て、まったく新しい方法で破壊の美を捉えることでした。
責任の所在にかかわらず、事故はそれに巻き込まれた人々の人生を必然的に左右する重大な出来事です。Lerch氏自身もいくつかの事故の「被害者」なので、おそらくこの映像はその体験をきっかけとして制作されたのでしょう。美的かつやや抽象的に破壊を表したシンフォニーとして、同氏自身の人生におけるさまざまな出来事の回想の一部となっているのは確かです。ちなみに、息を呑むようなこの見事な出来映えは、Cinema 4Dによるものです。
Lerch氏は、実際の事故を基にこの映像を制作したいと考えました。そこで、事故記録のデータベースから、目的に適う破壊的要素が含まれた(負傷が発生したものの、死亡や後遺症には至らなかった)事故の情報をピックアップしました。
破片が大量に飛び散るアニメーションは、パーティクル効果を自在に用いて作成しました。これは、ダイナミクス、MoGraph、およびXPressoの併用によって制御しました。また、自らのプログラミング経験を基にカスタム作成したC.O.F.F.E.E.スクリプトで、思いどおりの効果を実現しました。さらに、別の目的(風が吹いたり雨が降ったりする様子を、長いヘアでダイナミックにシミュレートすること)のためであったとはいえ、ヘア機能も用いたのです。
破片が大量に飛び散るアニメーションは、パーティクル効果を自在に用いて作成しました。これは、ダイナミクス、MoGraph、およびXPressoの併用によって制御しました。また、自らのプログラミング経験を基にカスタム作成したC.O.F.F.E.E.スクリプトで、思いどおりの効果を実現しました。さらに、別の目的(風が吹いたり雨が降ったりする様子を、長いヘアでダイナミックにシミュレートすること)のためであったとはいえ、ヘア機能も用いたのです。
Lerch氏は、Cinema 4Dの総合的な機能と信頼性により、氏自身が不可欠と考えた基準を満たした形で、卒業作品を完成させることができました。実は同氏は、以前にCinema 4Dを扱ったことがあり、以来その信頼性を見込んでいたのです。「最初は他の3Dアプリケーションを使っていたのですが、習得しにくかったため、3D関連の作業以外では時間の無駄でした。それから約1年後に学友から紹介されたのがCinema 4Dです。程なくして、最初のアニメーション映像『Paste of Love』を制作できました 」(同氏談)。同氏の最新作品『Oversights』もまた、Cinema 4Dの性能と信頼性によってもたらされた秀逸な成果です。
Christian Lerch氏のポートフォリオ:
www.ishowyousee.de