BadgerSpot - 拡張現実におけるソーシャルネットワーキング ソーシャルネットワークとモバイル通信:新しいメディアが新しいコンテンツを必要としています。そのニーズにCinema 4Dで応えようとする取り組みについてです。
近い将来、日常生活の多くの面がデジタル処理で拡張されるだろう、とメディア研究者は考えています。たとえば、眼鏡をかけて大都市の中を歩くとします。周りを見ると、自分にしか見えないものが眼鏡に映ります。それは、通りの名前だったり、通り過ぎる建物の中にある会社の名前だったり、目的地に関する情報だったり、すでに訪れた人々がコメントを残しているデジタル「掲示板」だったりします。
こんな眼鏡やそこに映し出される情報が利用可能になるには、何年も、あるいは何十年もかかるかもしれません。しかし、その兆しは、iPhoneを通じてBadgerSpotのアプリで感じることができます。
このアプリの目玉は、ポスターやビルボードやTシャツとして機能する画像テンプレートです。レストランやクラブの入口などの場所に配置すると、「拡張現実スポット」が作成されます。iPhoneでBadgerSpotのアプリを起動すると、そのタッチスクリーン上に拡張現実(手を加えた状態の現実)が表示されます。まだ開発中ですが、現在は3Dキャラクターのアニメーションが見られます。
このアプリの制作元であるBadgerSpotは、米国テネシー州メンフィスにあります。同社の絶え間ない活動により、現実と拡張現実との区別がだんだんつけにくくなっています。ただし、今のところその効果は、ビルボードとポスターに限られています。iPhoneでこれらを表示すると、現実とはまったく別の内容が表示されます。たとえば、ビルボードには、完全にモデル化・アニメートされた3Dキャラクターの影絵が表示されます。
3Dキャラクター、犬、猪、蛙は、すべてCinema 4Dで作成されました。この拡張現実を初めて見たユーザーは、たいてい驚き、それがどう作られたのか不思議に思います。また、BadgerSpotは、このコンセプトを大幅に発展させようと目論んでいます。それは、上記の掲示板の導入により、近所の人々、レストラン、ナイトクラブなどが、ソーシャルネットワークを形成できるようにすることです。このネットワークはiPhoneで(近い将来はAndroidのスマートフォンでも)アクセス可能とし、情報を送受信できるようにしようと考えています。
上記以外はまだ開発中です。また、当面の間、拡張現実におけるすべてのエレメントは、漫画風の3Dモデルで構成されます。
上記のキャラクターは、Cinema 4Dによるモデリング・UVマッピング、およびBodyPaint 3Dによるテクスチャ作成の責任者であるChris Magee氏が作成しました。「Cinema 4D R13を導入してからは、キャラクターリグの作成に尻込みしなくなりましたよ 」と語る同氏は、Cinema 4D R13でより多くのリグを駆使したいと考えています。
BadgerSpotのWebサイト
http://www.badgerspot.com